【 ブログ ライトノベル 】ありがとう、先生って呼んでくれて。

教師は生徒に恋をしろ、そしてその恋、忘れるな。愛する人を忘れない限り 、人は道を踏み外さない。

【第10話】仕事とは思えない

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「水筒の中身、紅茶はいいのぉ?」

 

「 ”茶” がつけばなんでもいい!」

 

「ミルクティーは?」

 

「 ”茶” がついてない!」

 

「牛乳紅茶ならいいのぉ?」

 

授業時間なくなるわ!



なんで遠足の事前指導はこんなにめんどくさいのか

 

何のためのしおりだ

 

バナナはおやつに入りますか?

 

という不毛なやりとりが必ずあった

 

遠足のおやつ問題

 

「おやつは300円まで」

 

なんて時代もあったのに

 

「おやつは食べられるだけ」に変わった。

 

いまでは遠足そのものがなくなり、社会科見学などのいわゆる「校外学習」の位置づけで遠足のようなことをしている学校もある。また「校外学習」なので、おやつをなくす学校もある。



ーーー当日



バスに乗り込みいざ筑波山へ!

 

「先生気持ち悪い…」

 

「失礼な!なんでオレがキモチ悪いんだよ!」

 

「もう先生ふざけないで! あやちゃんホントに顔色悪いでしょ!」

 

「あ、ごめんごめん…」



必ずひとりはバス酔いします。

 

やっと着いたと思ったら

 

「先生! ”ガマの油”※ってなぁに?」

 

(ふっふっふ、実踏※に来たときにオレも疑問に思ったから調べてあるぜ)

 

「カエルから作った薬だよ」

 

「「「きもーーーい」」」

 

(これ以上聞かれたら答えられなかったぜ…)



【※ガマの油ガマの油とは、もともとは江戸時代に傷薬として用いられていた軟膏で、のちに、筑波山名物として土産物として販売されるようになったワセリンなどを成分とする商品

 

【※実踏:(じっとう)修学旅行や遠足の下見、すなわち「実」際に足を「踏」み入ることをいう。児童生徒の行動をシミュレーションしながら行うもの

 

 

 

山を登り始めると

 

最初は比較的ゆるやかな階段が続き

 

振り返ると、先ほどバスを降りた場所「つつじヶ丘」があんなに遠くに!

 

木々が生い茂る山道はさわやかで♪

 

名所のひとつ「弁慶七戻り」では、迫力のある奇岩怪石!

 

山頂手前、ゴツゴツした岩を登り...

 

 

 

もちろん片手で

 

 

 

山頂から望む関東平野

 

やっぱり遠足って本当に楽しい!



仕事とは思えない



「先生 お菓子あげる!」

「おれのもあげるよ!」

「あたしも!」

「オラのも!」

 

あっという間に、両手いっぱいのお菓子



「せんせ バナナいる?」

 

「あ、バナナは自分でお食べ…」



帰りのバスで気持ち悪くなったらどうしよう...(T_T)