【第17話】山中湖林間学園 act1
1学期の終わりごろから係を決めたり、生活班や行動班を決めたりと、準備を進めてきました。
もちろん、「行動班」を決めるときには、「好きな者同士」で♡
夏休みが始まってから一週間
山中湖林間学園へ出発!
山梨に入るとバスガイドさんが
「ここは陸上自衛隊の駐屯地でーす! 戦車とかかっこいいですねー! 自衛隊は人手が足りないそうです。 みなさーん、自衛隊に入りましょう!」
このバスガイド、あほか…
ちょっとかわいいなと思っていたのに。
さて、バスで大騒ぎしながら、例のごとく「体調不良」も一名、無事に(?)目的地に到着しました。
まずは、鳴沢氷穴に行きました。氷穴の中はひんやりと涼しく、バスの酔いの子も体が冷えて少し楽になったようです。←医学的にも頭を冷やすといいらしい。
そんな鳴沢氷穴は、あの有名な青木ヶ原樹海にあるので、ここは樹海ネタを出さずに入られません。
「なぁ、この樹海に入ると方位磁石が効かなくなるとか、自殺したひとの死体がたくさん転がっているとか、いろんな噂があるんだよ…知ってる?」
「え、ホントに…?」
「あぁ、ホントだ」
「怖いんだけど…」
「でな、オレはこの樹海を探検したことあるんだよ…」
「先生何してんの…」
「バイト先の仲間とドライブしに来たんだよ。そんでな、樹海を探検してみようということになってさ。でも、懐中電灯とか持ってないからさ、雑誌に火をつけて、松明がわりにして樹海に入っていったんだよ。しばらく進んだら、先頭にいた先輩が ” あちっ ” とか言って松明落としやがってよ、先輩なのにひっぱたいちゃったよ。もう、あたりは真っ暗、でも月だけは輝いてたっけ。そのうち方角もわからなくなってきてさ…」
「で、先生どうしたの?!」
「森の奥が明るくなってきてな、どうやら車が通ったんだわ。オレたちのいたところは、意外と道路から近くてな、みんなでダッシュして森から脱出できたの」
「先生…で?」
以上ですけど?
あんまり怖がらせても、夜眠れなくなると困りますから、このへんで勘弁しといてやりました。
その後は山中湖に向かい、遊覧船 ” プリンセス・オデット号 ”(現在はリニューアルされている)に乗って、湖上クルージング。
宿舎に着くと開校式
子どもたちは荷物整理をはじめ
「じゃ、子どもたちは任せてねー」
オレにはミッションが与えられました…