【 ブログ ライトノベル 】ありがとう、先生って呼んでくれて。

教師は生徒に恋をしろ、そしてその恋、忘れるな。愛する人を忘れない限り 、人は道を踏み外さない。

【第8話】チョークを持てない教師はどうすればいい?

f:id:crazyteacher:20180926101408j:plain

 

「折れてますね〜」

 

お、折れてる?

 

「早速やりましょう♪」

 

理由は言えませんが、やっちゃいました。

右手第4中手骨骨折 全治2ヶ月

 

患部と脇の下に麻酔を打ち

骨の中にピンを刺すとのこと。

 

しかもドリルで…(T_T)

 

ぎゅいぃぃぃぃぃぃんん!

 

「このドリル曲がってるなぁ♪」

 

いやいや、全身麻酔じゃないから丸聞こえなんですけど…

右手を握っているけれども、指は伸ばしたままという不自然な形できっちりギプス固定され、包帯でぐるぐる巻き。

 

まるでドラ◯もんの手。

 

授業どうしよう…

 

1.板書しなくていいようにプリントを作る。

2.生徒に板書してもらう。

3.左手で書く。

4.右手にチョークを縛りつける。

5.授業しない。

 

5以外は全部やりました。

 

事務仕事もありましたが、パソコンを使う仕事は人差し指でぽちぽちと。

あとは、牧先生の作った教材を拝借したり、ねーさんには背中を掻いてもらったり。

 

右手がドラ◯もんでも、体育の授業はやりました。

でも、一番困ったのは

 

着替え

 

ジャージのズボンの紐がうまく結べません。

 

「先生!オラが結んであげるよ!」

 

土田くんが声をかけてくれました。

ズボンの紐を結ぶときはいつも土田くんにお願いしました。

 

もちろんトイレのあとも…

ありがとう、つっちー。

 

給食も意外と厄介なことがあります。

スプーンは左手で持てば問題ないですし、箸も左手で使えるようになりました。

でも、どうしても苦労するのが

 

みかんの皮をむくこと

 

「あー、みかんのかわむくのたいへんだなー。だれかむいてくれないかなー」

 

「もう、仕方ないなぁ…」

 

といいつつ、きれいに白いスジまで取ってくれる智ちゃん。

 

「あーん」

 

「やだ、自分で食べて」

 

ですよね…