【第23話】忘れ物大作戦
忘れ物
まぁ、します。
大人だってしますから。
体育着を忘れた時は…
「ヤバい!体育着忘れた!」
「じゃ、妹に借りてこい」
「ブルマなんか履けねーよ!」
「そっか?オレ的には問題ないぞ?」
子どもが教科書を忘れた時には、こんな話をします。
「雨の日に傘を忘れたフリしてな、昇降口で好きな女の子が出てくるのを待つのさ」
「なんで?」
「ん?それはな…」
" あれ、どうしたの? "
" あぁ、傘を忘れちゃてさ "
" 一緒に入ってく? "
" いいの?悪いね "
" 困ったときはお互い様! "
" オレ、傘持つよ "
" ありがと♬ "
「でな、わざと肩を傘からはみ出させておくわけだ」
「それでそれで!」
" 肩濡れてるじゃん "
" もっとこっちおいでよ "
" お、おぅ "
「と、なる」
「それでそれで!!」
「 さりげなく、肩をこう…… 」
まぁ、こんなドラマティックなことしたことありませんが。
「先生、それいくつのとき?」
「こ、高校生の頃かな?」
「小学生がそんなことするわけないじゃん!」
「それより先生、一人芝居好きだよね…」
「わかりやすく教えるのがオレの仕事だ」
「いったい何を教えてんのよ……」
ふっふっふっ……
それはな……
「ところでー、なおやは教科書忘れたのかぁー」
「う"、うん……」
「そっかー、それは困ったなぁー」
「先生の貸してよ」
「隣の人に見せてもらいなさい♡」
( v ^ – °)ぶぃ♪
「ウィンクやめろよ!」
「作戦成功か? ん?」
「作戦じゃねーし!」
「忘れ物したら毎回イジるからな……」
「絶対忘れないようしよっと……」
( v ^ – °)ぶぃ♪